弁理士(企業知財→特許事務所)のブログ

大阪の特許法律事務所に勤務する弁理士(36歳)のブログです。以前は家電メーカにて企業内弁理士として勤務していました。企業時代のことや現在のこと(主に知財関係の内容)を綴っています。

知財実務

特許図面作成は息抜きみたいなもん(になればな〜。。)

以前所属していた大事務所はもちろんですが、以前所属していた大企業でも組織内に図面担当者が存在していました。そのため、私はここ10年自分で図面作成をしていませんでした。 が、今の事務所に転職してからは図面を自分で作成しています。最近はかなり慣れ…

外内案件(何事も経験やね。ほんまに。)

今の事務所で働き始めて3ヶ月ちょいになります。今の事務所では、色々と新しいことに挑戦させてもらっています。そのうちの一つに外内案件があります。 以前の職場では、外内案件チームが存在したため、私のところに外内案件がまわってくることはありません…

リマインダを出すタイミング(むずい、むずすぎる。。)

今の事務所に入所して2ヶ月半くらいですが、その間、途切れることなく仕事を頂けています(本当にありがたいことです。パートナー達が今まで築いてきた信用のお陰でしょう。)。 で、一応順次、明細書案文を納品しているのですが、中には返事が返ってこない…

特許明細書の答え(があれば楽なんやけど。。)

弁理士や特許技術者の多くは、明細書ってこうあるべきというものをお持ちだと思います。私自身もある程度は持っています。ただ、それはそこまで縛りのキツイものではなく、結局案件の特性に応じて色々と変えています。 私が思っているのは以下です(各国のル…

新規性喪失の例外(例外すぎて適用を受けたことないんです。)

11年ちょっと特許実務に携わっていますが、未だに新規性喪失の例外(特30条)規定の適用を受けたことがありません。 企業時代は「そんな規定の適用を受けないように普段から発明発掘をしておけ!」と言われていましたし、事務所に転職してからも大企業がクラ…

事務所毎の仕事の違い(何か結構違うもんなんですね。)

同じ特許事務所ですが、前職の大事務所における仕事と、現在の中規模事務所における仕事とは随分と異なる印象です。 大事務所は大手のクライアントを多く抱えている一方、中規模事務所は大事務所よりは少し規模の小さいクライアントを多く抱えている場合が多…

特許業務は期限との戦い(何年この業界におるんやって話ですが。。)

まぁ標題の通り、特許業務は期限との戦いなわけです。新しい事務所に転職して、この戦いが激化しています(笑)いや、笑えんかも。。 毎週、複数件の期限が到来しています。病気で倒れたら死亡です(まぁそのときは、所長が何とかしてくれるのでしょうが)。…

大先輩弁理士から伺った貴重なお話

転職することになり、事務所の様々な方々に送別会を開いて頂いています。連日の飲み会で体が結構きつくなってきました。やはり35歳にもなると、20代のような飲み方ができなくなってきますね。。 (先週の金曜日、三次会の後、最寄り駅が同じ先輩と道端でAM4:…

発明を真正面から捉えても良い特許にはならない(制御系発明の場合は特に)

制御系の発明の多くは、真正面から捉えている限り、なかなか立証可能なクレームにならないように思います。結局、立証可能なクレームで権利化できないと、その特許が日の目を見ることはありません。 せめて出願時は立証可能なクレームを作成したいものです。…

知財実務の効果的な指導方法

たとえば明細書作成一つをとってみても、その方法を未経験者に指導するのは結構難しいです。指導対象の人の現時点のスキルにもよりますが、場合によっては作文技術から指導することになったりします。 作文に関する本や知財実務に関する本は色々とあるのです…

個人発明家の特許を売却するのはかなり難しいと思う。

このブログに対する問い合わせで最も多いものは、「私の特許を売却してくれませんか?」という趣旨のものです。問い合わせを頂くことは非常に有り難く、毎回丁寧な回答を心掛けております。 ただ、私の経験上、特許売却の話が纏まる可能性はそこまで高くあり…

Q:何故明細書を書くのか? A:そこに発明提案書があるから。

1月はまさにタイトルのような生活を送っています(笑)今月は、納品明細書数/月で自己最高記録を更新しました。いやー、正直疲れてます。。 来月は、またしても淡路島旅行に行く予定なので、とりあえずそれまでは頑張ります(短っ)。 一応、今月サクサクと…

複数案件を捌く手順(どんな手順が効率的なんでしょう?)

手持ちの出願案件が複数ある場合にどんな手順で捌くのが効率的なのでしょう?たとえば、以下の二つだとどうでしょう? 1.兎に角順番に1件ずつこなす。 2.複数件を並列的にこなす。 複数件を並列的にこなすと、今一体どの案件をやっているのかが分からな…

ノルマ特許出願を減らす方法

恐らく多くの企業で特許出願のノルマがあるものと思われます。たとえば、発明者1人当たり半期に1件とか、開発部署毎に半期で10件とか、そんな感じでノルマが設定されているのではないでしょうか? そういう状況ですので、期末が近付いてくるとノルマを達成し…

(新しければ)何でも特許になる。

前職時代に自分が担当した特許出願のステータスを今でも確認することがあります。結構想いを込めて出願していたので、ちゃんと良い形で権利化されるかが気になるのです。 で、中でも非常に気に掛けている出願(本当に汗を流しまくった案件です。)がどうも特…

久しぶりに構造系の案件をやっています。

大事務所の場合、担当する技術分野が細分化されている場合が多いのではないでしょうか?私の場合、とあるクライアントの電気・制御系の案件ばかりを担当しています。大体90%くらいでしょうか。 あとの10%は他のクライアントの案件や、構造系の案件です。 今…

先日の忘年会で他の弁理士と話して

自分の脳の特性を理解することが仕事(大事務所の弁理士業)の効率化のために非常に重要だと最近感じています。私の場合には、「私の脳は昼飯までは元気」ということです。 したがって、本当のことをいうと、朝6時頃から12時頃まで仕事をした場合の成果と、…

私の脳は朝型のようです(随分前から気付いていましたが。。)。

朝は本当に頭が冴えます。前日の晩にどれだけ時間をかけても理解できなかったことが、あっという間に理解できたりします。 大体毎日、昼食をとることで脳の働きが悪くなります。昔、弁理士試験の勉強をしていた頃は、朝食を沢山とって、15時くらいまで昼食を…

経験年数と実務スキル(すごい人もいたもんだ。)

企業の場合、優秀な人は早々に管理職になるケースが多いです。そういう優秀な人は、早々に実務から足を洗うことになります。 したがって、優秀な人が必ずしも実務家として十分な経験を積んでいるかというとそうでもなかったりします。その結果、経験年数が長…

大量の特許を取得する意味

久しぶりに実務系の話を書いてみます。 他社が大量の特許を保有しているとします。この場合、当該他社の特許を自社が侵害していないと言い切ることは非常に難しいです。 私自身は、特定他社の1,000件の国内特許とそのファミリーを評価するプロジェクトのプロ…

面接審査での心構え

斜め後の席の先輩が初めて面接審査に参加するということでしたので、私の面接審査の思い出をちょこっとお話ししました。 出願人と代理人とで少し状況は変わると思うのですが、共通する部分も多いと思いますので、以下、面接審査に関して大切だと思うことを残…

知財担当者が自分で明細書を書くことで得られるメリット

普段から自分で明細書を書いていると、明細書を仕上げるためにどういった情報が必要であるかを認識できるようになります(「相当色々と聞かないとしっかりとした明細書って書けないよなぁ」ということが分かるような気がします。)。 したがって、事務所弁理…

今週が山です(現実逃避系のネタでも書いてみます)

重い案件と軽い案件の2件を旅行前にお客様に納品したい。ということで、今週がちょっとした山です。 結構疲れているので、楽しい思い出についてでも書いてみます。弁理士受験生をやっていた頃、社会人の方々と一緒に勉強していました(ゼミ仲間というやつで…

クレーム作成におけるトレードオフ(サポート要件と立証容易性)

仮に、クライアントから開示された実施形態のみを明細書中に記載するという前提があるとします。 この状況においては、サポート要件を満たすことを重視すればするほど、クレームの構成要件は増えることになります。実施形態から思想を抽出するというよりは、…

モチベーションを上げる方法は人によって結構違うようです。

私自身は楽しく仕事をしたいなぁと思っておりまして、楽しい気持ちの時の方が暗い気持ちの時よりもモチベーションを高く維持できるような気がします。 楽しい気持ちの時は、「今週は何件処理できるかな?頑張ってみよー!」というような感じになります。 一…

特許業務の基本はフェース to フェース

今日はクライアント企業にて打ち合わせでした。やっぱり直接会うと良いですね。色々なことをかなり正確に確認することができました。 直接面談を行なわないケースも結構扱っていて、そういうケースでは発明者の真意を読み解くのにかなりの労力を要します。そ…

知財品質 = 発明品質 × 知財活動品質 という考え方

知財品質や知財力の改善について「知財部において」議論をするときに、「発明の質が悪いんだから仕方がない」という感じのことを言う人が(たまに)いたような気がします。 私は、知財品質が発明品質と知財活動品質の掛け算で決まると思っています。 この2…

やっぱり直接面談の方がテレビ面談よりも好き。

地理的に離れているクライアントとテレビ面談をすることがあります。テレビ面談は、移動時間が不要なので効率的です。特に、そこまで複雑でない案件の打ち合わせの場合には、テレビ面談の方が直接面談よりも効率的だと思います。 ただ、私はやっぱり直接面談…

係属中案件の棚卸しを積極的にやるべきだという話(ちょっと面倒なんですけどね。。)

企業知財時代にデジタルビデオカメラの権利取得を担当していたことがありました。 ちなみに、据置型ビデオ業界はDVD全盛で、量販店にもVHSはほとんど売られていないという時代でした。 一方、ビデオカメラ業界では、ちょうどDVDやSDカードへ記録できるモデル…

何が答えというわけでもない、特許という仕事

たとえば、どういった特許が本当に良い特許なのでしょうか? 訴訟で勝てる特許。 とか言いますが、狭けりゃ狭いほど潰されにくくなるわけです。広けりゃ広いほと潰されやすくなるわけです。 でも狭けりゃ誰も使わないわけです。 すなわち「訴訟で勝てる」と…

「発明を曲げてはいけないよ〜」というのは尊敬する元上司の言葉です。

知財の世界に入って2年目くらいに元上司に言われたセリフです。 発明者が提案する内容では特許にならなそうな場合、何とか特許性を高めるために、色々と発明内容の変更を(知財担当者として)提案することがあるかもしれません。 ただ、発明内容を容易に変…

結局交渉で使える特許を取得しようとしたら、一切サボれないという話

発明が生まれ、その発明が特許になって、そしてその特許が活用される。恐らく、なんぼ早くても3年、遅ければ15年くらいはかかるかと思います。 権利が活用されるまでに、たとえば以下のようなプロセスを経るケースが多いのではないでしょうか? 1.知財…

英文レター暗記の近況

本日の昼休みで内外案件のサンプルレター暗記が完了しました。日々の業務におけるレター作成も多少は速くなったと思いますし、非常に良い勉強会だと思います。 やっぱり、やる気レベルが同じくらいの人達で勉強すると継続しやすいようです(高す過ぎず、低過…

発明提案を却下するという企業知財の仕事

発明者から発明提案書を受け付けた場合、内容がイマイチだったり、先行文献があったりしたときは、提案を却下することになるかと思います。 こちらが提案を却下した場合に、1⃣こちらが納得するような付加事項を提案してくれたり、2⃣別の内容を提案してくれる…

知財の仕事をやっていて一番嬉しかった瞬間(特許売却編)

今日は特許売却業務を担当していたときに、一番嬉しかった瞬間について書いてみたいと思います。 特許売却の交渉開始から契約締結までは結構な時間を要します。たとえば、以下のようなやり取りを半年とか一年とか(場合によってはもっと長く)かけてやってい…

出願パンフレット(出願の成果が見える化されると嬉しいもんですよ。はい。)

今日は出願の成果を見える化する工夫について書いてみたいと思います。 色々な工夫をしていたのですが、その一つが「出願パンフレット」というものです。前職の先輩(というか(まじで尊敬する)元上司)に勧められて一生懸命作っていました。 因みに、私以…

実施の形態内で見出し(タイトル)を付けるか否か

「見出し(タイトル)」とは、以下のようなやつのことです。 [実施の形態1] (デジタルカメラの構成) ・・・ (顔認識アルゴリズム) ・・・ この例でいう、(デジタルカメラの構成)や(顔認識アルゴリズム)のことです。 この見出しを実施の形態内で付…

業務効率の改善(現地代理人への指示)

特許事務所においては、外国案件の中間処理に関して、たとえば以下のような業務が発生します。 1.OA(Office Action)の分析結果及び応答案を含む報告書の作成(クライアントに送付します。) 2.クライアントの指示に基づいた指示レターの作成(現地代理…

自分の名前を出すことで120%の力を発揮できる(人間ってそういうとこあるよね。)。

特許事務所の場合、入所当初は上司の影武者として、名前を出さずに仕事をすることがあると思います(上司の指導のもと書面を作成しているため、当たり前ともいえます。)。 私が所属している事務所は、その期間が長く、私の場合も最近ようやく名前を出して仕…

係属中案件を放棄するという辛過ぎる仕事

知財を通じた事業貢献を考えた場合、前向きな業務としては、競合他社が実施する発明を権利化するというものがあります。 これにより、他社との特許ライセンス交渉を有利に進めることができ、結果的に他社よりも事業を有利に進めることができます。 そのよう…

案件処理数アップのために必要なのは・・・結局最後は根性論か!

特許事務所では、究極的には、年間何件出願できるのか、年間何件中間処理を捌けるのかが問われます。 で、ここ一年半勤めてみて思っているのですが、以下の二通りの行動パターンによって、アウトプットがかなり変わってくるように思っています(当たり前です…

いくら良い明細書を納品しても打ち合わせ内容とのギャップが大きければお客様から感謝されないのでは?という話

企業時代に特許事務所に明細書作成を依頼して、困ったケースがありました。 その一つが、打ち合わせで一切話に出てこなかった内容が色々と記載された明細書が納品されたときです。 恐らく正しい内容を記載してくれているのでしょうが、打ち合わせで一切話に…

特許業界におけるマナー

企業知財であっても特許事務所であっても、他人が出願を担当した案件を中間処理の段階から引き継ぐことがよくあります。 このような場合に、中間処理の段階で前任者の仕事内容にケチをつけるのは、マナー違反なのではないかなぁと思うわけです。 明細書がペ…

知財の仕事をやっていて一番嬉しかった瞬間(権利取得編)

ある企業との交渉中に相手の製品を権利範囲に含む特許をなるべく増やそうと、スーパー早期審査を活用することがありました。 結構厳しい引例が引かれていたので、ある程度クレームを限定せざるを得ないとも考えられたのですが、限定すると相手製品の侵害を(…

技術者が素晴らしいと考える発明が必ずしも活用できる特許にはならないという話

技術者が素晴らしいと考える発明と、実際に特許ライセンス交渉の現場で活用できる発明とは結構異なります。 技術者が素晴らしいと考える発明は、多くの場合、技術者が苦労して生み出した発明です。こういった発明は小難しい内容になる場合が多く、他社が真似…

企業知財から事務所に移って変わったこと(明細書作成編)

今日は、事務所に移って、私の明細書作成業務がどのように変わったかについて書いてみたいと思います。 思いつくことを列挙してみます。 1.表現に関して企業時代よりも慎重になったように思います(権利範囲にあまり影響しない部分も含めて)。上司やお客…

緊急出願の乗り越え方(企業内製編)

企業時代は稀に(頻繁に?)緊急出願の対応をすることがありました。ここでいう緊急出願とは、発明者からヒアリングをしてから3日以内に出願をしないといけないケースをいいます。 発明者「・・・という内容の発明なんですけど明後日製品発表なんですよねー…

前回の記事に対する補足(クレーム作成について)

前回の記事で企業時代には、発明者からのヒアリングが済んだ後(発明を理解した後)20〜30分でクレームを作成していたと書きました。これに対して他の方からコメントを頂きましたので少し補足をしたいと思います。「発明を理解した後」というところがポ…

企業知財から事務所に移って変わったこと(クレーム作成編)

知財業界に入って間もない頃は、発明を特定するために必須の構成要件をうまく絞り込めないなんてこともあるかと思います。ただ、そういったことは3年くらいこの業界で働いているとかなり短時間で正確に行なえるようになってきます。クレーム作成というのは…

英文レターの暗記

英文レターなんて相手が分かる程度に書けていればいいんじゃないの!?というのが、企業時代の私の気持ちです。(半分以上の email は英語という時代も経験しましたが)実際それで問題を起こしたことはないと思っています。が、現在は違います。稚拙な英語で…