弁理士(企業知財→特許事務所)のブログ

大阪の特許法律事務所に勤務する弁理士(36歳)のブログです。以前は家電メーカにて企業内弁理士として勤務していました。企業時代のことや現在のこと(主に知財関係の内容)を綴っています。

特許情報が事業戦略に役立つ!?(って思ってたけど、結局事業環境によるんやろうなぁ)

特許の公開情報は、基本的には1年半以上前に出願された技術情報です。しかも、その情報には単なるアイデア出願(実際には開発されていないアイデア)も多く含まれており、ある意味ゴミだらけです。このゴミの山からどうやって事業に役立つ情報を抽出することができるのか。。

企業在籍時はデジカメ事業に長く携わっておりました。デジカメって開発サイクルがめちゃめちゃ短いんです。(最近はスマホで写真を撮るし、デジカメの現状はあまり知りませんが)当時は半年に一回新機種を発売していました。

こういったタイプの事業にとって、特許情報って古すぎるんです。特許情報から何らかの事業戦略を導くのは難しいと思っていました。

当時在籍していた企業は世界で初めてミラーレス一眼を発売しました。ミラーレスに関する特許出願も担当していました。世界初なので、デジカメ業界においては結構革新的な出来事だったと思います。

ただ、このような大きな変化が起きるときでさえ、メインの出願(ガチの開発内容の出願)の多くは、製品発表から遡って一年半以内に行なわれています(公開情報を見れば分かります。)。なんやったら発表前日まで明細書を書いていました。。

なので、当時在籍していた企業がミラーレス一眼を本気で開発していることを、外部の人間が特許情報から見出すことは難しかったと思います。この場合、特許情報を使って出来ることは、ミラーレス一眼の発売から一年半後に、初号機の仕様を推定するのに役立てるくらいでしょうか。でも一年半後やからなぁ。。

まぁこんな経験から、特許情報を使って事業戦略をうんぬんかんぬんという話を聞くと、ついついほんまかいなと疑ってしまいます。

ただ最近は、結局事業の性質次第なんやろうなぁと思っています。たとえば、自動車業界って開発スパンがめちゃめちゃ長いんですよね。こういった業界では、一年半前の情報って意外とフレッシュなのかもしれません。こういった業界では、特許情報が事業戦略を立案するのに役立つのかもしれません。

まぁ流行りに取り残されないのは重要ですが、特許情報をうんぬんかんぬんというのに飛びつくか否かは、自分の担当事業の性質をよく考えてからの方がいいのかなと思ったりもします。まぁ何でもとりあえずやってみるってのも重要だと思いますけどね。

うだうだ言わんと今日も明細書書こう(笑)

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